東北大学病院 精神科

研究グループ紹介

児童精神医学グループ

 子どものこころの問題について、環境要因も含めた様々な要因を多面的に評価した上で診断を行い、学校や児童相談所・発達相談支援センターなどの地域の関係機関と連携しながら、治療・介入を行っています。自閉スペクトラム症、ADHD、チック、変換症、適応障害、強迫性障害、摂食障害、気分障害、統合失調症など様々な疾患の診療を行っており、診断や治療についてのディスカッションを通して、臨床力の研鑽を積んでいます。そして、より良い医療を提供するためには、科学的な根拠に基づいた診療を行うことが重要であると考え、子どものこころの問題を心理・社会的、生物学的側面から幅広く捉えることを目的に、基礎研究、疫学研究、臨床研究など様々なアプローチを用いた研究を行っています。現在、取り組んでいる研究テーマは以下のようなものがあります。

・被災地域の児童の心の健康の課題
・精神発達の問題を早期に捉え予防的な取り組み(東北メディカル・メガバンク機構との共同研究)
・脳と精神発達を規定する脳構造や遺伝子的側面(加齢医学研究所との共同研究)
・オキシトシンの治療効果とそのメカニズムに関する研究

 これらの研究を通して得られた知見を臨床の場面にフィードバックし、診断精度の向上や効果的な治療・介入方法の開発などを目指しています。加えて、子ども達の診療を行う中で生じたクリニカル・クエスチョンから研究デザインを考え、研究課題として取り組めるような環境整備を行っています。また、子どものこころの問題は多岐に渡り、小児科をはじめとする他科との連携、多職種チームで関わり、関係機関との連携が重要であるため、効果的な連携の方法などについても検討を行っています。

ページのトップへ戻る